SIGMA 90mm F2.8 DG DN 来る

最近手に入れたフルサイズ・ミラーレス一眼 LUMIX S5用に、中望遠のレンズが欲しいという記事を以前にも書いています。LUMIX S5のキットレンズLUMIX S 20-60mm が侮りがたい実力なので、これを活かしつつ望遠側をもう少し補える「次に買う1本」を探していたのでした。

そして、いくつか迷いはしましたが結局このレンズを購入しました。

みなさまご承知のように、SIGMA iシリーズの中で最も焦点距離の長い90mmの中望遠単焦点レンズです。金属製の鏡胴とフードのルックスがカッコいいということに加えて、軽量小型にまとまっている点がわたしにはとっては大きな魅力でした。

さっそく、梅雨の止み間に試し撮りに出て見ました。いきなりアレな被写体ですみませんが、六本木ヒルズ・森タワー前の例のモニュメントです。

まずはしっかり絞ってF16(注:レンズの最大絞りはF22)

ピント位置は一番手前の”脚”ですが、被写界深度を深くしたので”頭?”とか背景のビル壁面までくっきり写しとり、周辺も緩みがありません。金属の無機な質感、植物のグリーンの軽やかな生命感、いずれも申し分なし。

この構図だと中間の絞りで撮ったものはやや中途半端に思えたのですっ飛ばして、いきなり開放F2.8。

ピント面が浮き上がって、背景が少しづつボケていく感じ。悪くないです。この四隅は柔らかいボケというよりもやや緩んでいるというべきかな、どうでしょう?

別の場所の写真で、今度は中間の絞りも含めて見てみましょう。
F16

F8

F4

F2.8

ピントを合わせた花はしっかりと解像し、背景のビル壁面はウルサくならずに柔らかくボケていて、「蕩けるような」とまでは言いませんが十分に綺麗です。F2.8は今日び特段の明るさではありませんが、90mmのレンズなら不自由は無さそうです。明るくてもピント面が薄すぎると使いこなせないしね。

色乗りはシグマのレンズらしくあっさり目、というか透明度が高い感じだと思います。

締まり具合、ボケ具合以外で、長らくAPSCを使ってきたわたしにとって気になるのは画角。フルサイズでの90mmという感覚が今ひとつピンと来ないので、S5で同じ場所で同じ風景を撮って、焦点距離ごとに写る範囲がどう違うか、試してみました。

以下、自分以外には何の参考にもならないと思いますが備忘録。池の中にあるハート型のモニュメントが3×3分割グリッドの左下交点に収まるようにして、標準ズームのいくつかの焦点距離と撮り比べてみました。

90mm

60mm

35mm

20mm

なんというか、90mmは標準レンズよりほんの少し引き寄せてみました、的な感じ? ちっとも「望遠」じゃないな。

慣れ親しんだAPSCで言えば60mmだから、そりゃそうか。数字を見て頭でわかったつもりになってることと、体感で浸み込んでることの差は大きい。逆にフルサイズ20mmがいかに「超広角」なのかも、これを見て納得しました。

あと、小さなことですが気が付いたことをひとつ。
SIGMAさん自慢のローレット加工付き金属製フード、ちょっとめんどいかも。

ルックスは抜群なのですがね。
わたしが不器用なだけかもしれないけど、着脱の時に少し固くてキシキシする。反転逆付け取り外してバッグに格納、取り出してまた反転装着を何度か繰り返してると、カメラのあちこちに結構コツコツ当たる。小さな傷が増えそうで、それほど神経質ではない方ですがちょっと気がかり。あくまで個人の感想ですが。

さて、薄い内容のわりに記事がずいぶん縦長になってしまいましたね。
試し撮りしてみて、このレンズについて永世ビギナーなりに考えたことがもうひとつふたつあるのですが、それはこの日六本木ヒルズで撮り歩いた他の写真の紹介と一緒に次回のネタにしましょう。

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