多摩湖で遊ぶ

「東村山音頭」は志村けんさんが唄って踊って有名になりましたが、地元にはちゃんと本家というか正調というか、原曲があります。で、ドリフ版も原曲も冒頭はほぼ同じ歌詞と節で

東村山、庭先ゃ多摩湖。  と、唄いだすのですが、

ところがどっこい、多摩湖があるのは東村山市ではなく隣の東京都東大和市。ここ、試験に出ますからね(笑)。東京都民一千万人といえども埼玉との都県境のこのあたりの地理は馴染みがない人が少なくなかろうと思います。そんな多摩湖に行ってきました。

わたしは学生時代に多摩地域の住人でしたから、少しだけ土地勘があります。多摩湖まで自転車を長距離駆って遊びに来たことも何回かありました。その頃以来だから、かれこれウン十年ぶりの訪問ということになります。

実はこの多摩湖という名前は通称で、正式名称は東京都が管理する村山および村山下貯水池です。もともとあった湖ではなく利水を目的として狭山丘陵の谷を堰き止めて造られた人造湖です。調べたら着工は大正年間、竣工は昭和初期だといいますから、湖(貯水池)としての歴史はすでに100年近いですね。人造とはいっても、上の写真のようにもはや丘陵の自然の風景の中にすっかり溶け込んで見えます。

PENTAX KPを手にして遊びにきた一番の目当ては、この優美な第一取水塔。大正14年からこの姿でここに建っているそうです。奥の方にある微妙に意匠が異なる第二取水塔は少し遅れて昭和2年の竣工。

塔も鉄橋も、実にエレガント。ファインダー越しに眺めていて楽しくなる風景。

絵になる被写体があると、いろいろ試したくなります。少し構図を変えてこんな風にも。

写真でわかるように、この時にはまだ陽射しは残っていましたが、気温と気圧がどんどん下がって、急速に不穏な雲が広がっている最中。この15分後には日は陰ってしまったのでした。

まあ、曇天も柔らかくてまた良し、という考え方もありますね。曇った後はこんな感じになりました。

この取水塔回りだけで、飽きるまで結構な時間撮ってました(笑)。

ふと気が付くと、長い堤防の向こうの西武園遊園地(休園中)の展望塔の背に、雲が大きく盛り上がってきていました。

どうやら本格的に天気は下り坂です。雷だの雹だの竜巻だの、物騒な話が日本各地から聞こえてきてましたから、用心してひどい目に遭わないうちに退散することにしましょう。

最後の1枚は、西武線の武蔵大和駅から多摩湖に向かう往路の途中、公園の遊歩道での1コマ。美しい新緑の中、少年たちの後ろ姿を借景しました。BGMは当然「スタンドバイミー」。

というわけで、東京都下、多摩湖で半日遊ぶの巻でした。

現場からは、以上です。

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