職域のワクチン接種の会場がたまたま池袋だったので、バッグに突っ込んで持って行ったFUJIFILM XF10でちょっとだけ写真を撮ってきました。
東京に長く住んでますが、都内の繁華街の中で池袋にはあまり縁が無く、いまだに未知の副都心という感じです。
わずかに知っていることと言えば、東口に西武鉄道の駅とデパート、西口に東武鉄道の駅とデパートがあるという、あの初心者殺しの駅レイアウトくらいでしょうか。
そんな、池袋オンチのわたしですが、この街にもわずかな思い出があって、駅を出て東に向かうとですね・・・
広い横断歩道渡ったこのあたりに、昔はアレがあったんですよ。
LABIヤマダ電機とかビックカメラとかの看板がかかったビルが並んでいるこの一角には、私の記憶が正しければかつて三越デパートの池袋店がありました。
今は少し小奇麗になったサンシャイン通りですが、そんな名前がついたのはいつ頃からなのかなあ。とにかく以前はもっと雑然とした”ザ・盛り場”という感じだったと思うなあ。
道順を忘れてしまったのでちょっと迷いながら歩きましたけど、三越の裏手のあたりを少し進むと公園があったはずなんですよね。
ああ、今はこんな広場になってるのか。
思い出の場所はどうやらここのようです。
中池袋公園・・・そんな名前だったかなあ。昭和の昔はここにごく普通の公園がありました。
その隣、いま上の写真の正面真ん中の立派な「芸術文化劇場Brilliaホール」が建っている場所に「豊島公会堂」という区立のホールがあったんです(調べてみると、旧公会堂が周辺との一体再開発で建て直されて2019年にBrilliaホールができたようですね)。
池袋に縁が薄いとは言いながら、学生時代に豊島公会堂を2日間借り切ってイベントをやったことがありました。あの時は準備から本番まで大変だったけど、今思うと仲間と一緒にずいぶん楽しく遊んだよなあ。打ち上げの後このあたりで徹夜で飲んで、帰りの始発電車で寝入って終点まで行って、もう一度都心に戻ってきた馬鹿な失敗まで思い出した。
去る者は日々に疎しとは良く言ったもので
「明日のワクチン接種は池袋かあ、池袋ってさっぱり馴染みが無いけど、どんな街だっけな」
と地図を眺めていて、ああ、そういえば豊島公会堂は今でもあるのかなあ・・・とようやく思い出すこの鈍さ。
石のベンチに座って数分間、綺麗に舗装されて整然とした広場を行き交う人をぼーっと眺めてました。昭和は遠くなりにけり。
ほんの少しだけ感傷的な内向きの気分になっていたので、いろんなものを遠く感じます。
コロナ禍のさなか、東北ではまた大きな地震があり、東欧では戦火が燃えている2022年春ですが、とりあえずこの日この場所はとても平穏に見えました。
さ、ぼちぼちワクチン接種に行かないと。