セレンディピティと写真の素敵な関係

正確には「セレンディピティと写真の素敵な関係 ~視点を変えると世界が変わる~」という題名のオンライン講座で2時間勉強しました。3月末に開催されたリコーフォトアカデミーのオンライン講座です。

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今回の講座はリコーイメージングスクエア東京からの生配信で、どうも日程的にはこの拠点でおこなわれる「最後の授業」だったようで、講師の谷口泉先生も感慨深げでした(そういえば数年前一眼レフを初めて手にした時に、新宿御苑で行われた初心者向け講座で谷口先生に教わった記憶があります)。

いくつか大変心に響くお話を聞かせていただきました。セミナー風景や掲載資料の画像をアップするのはご法度なので、わたしの手元メモを転載する形で少し紹介しておきます。メモが不完全な上に、誤解曲解含みなのは、あらかじめご容赦ください。

■この講座の焦点は技法ではなく表現
■写真におけるセレンディピティ:当初の思惑から外れたり、一見失敗と思えてしまうような写真において価値を再発見し、成功に結び付けること。
■既成概念や思い込みに縛られるとセレンディピティを逃してしまう。決めすぎない。これもアリ、あれもアリというポジティブな柔軟性が大事。
■写真にはまぐれ当たり「奇跡の1枚」が起きる。逆に言うと写真の上達は、まぐれでなく当たりを引く確率(決定率)を上げること。決定率を上げるカギがセレンディピティ。
■逆説的だが、セレンディピティを呼び込む/逃さないためには準備と技術が要る。

―機材の準備
―セッティングと操作(チャンスを逃さない設定/操作スキル)
―成功の解析(うまく撮れた写真の撮影条件を記録して解析し、自分流の勝ちパターン撮影として体得しておく)
―被写体との関係性(繋がりの深い写真ほど面白く撮れる。エピソードが浮かばない写真は浅い)

■直観力を信じる。「結局最初の1枚が良い」ならばファーストショットの決定率を上げろ
■目が肥える前に手が肥えることは無い。たくさんの写真、絵画、彫刻、音楽などのアート作品を触れ合うことで心の引き出しが充実する
■模写/模倣の大切さ。漫画家には気に入った作品を頭から終わりまで模写して勉強する人が居るという。

先生の意図と合っているかどうかはわかりませんが、セレンディピティを手繰り寄せるためには感性を磨いて柔軟な思考を身に着けることが大事だ、と「幅をとる」修養を説かれると同時に、撮影スキル習得に手を抜くな、と「深く掘る」修行も念を押された感がありました。教えを理解できているかどうか心許ない聴講者でしたが、良い機会をもらえて有り難い限りです。

楽しくも険しいこの道。

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