歌川広重「名所江戸百景」の七十九景は 鉄砲洲築地門跡、元の絵はこちらです。
鉄砲洲と呼ばれる岸を海の上から俯瞰して眺めると遠景に築地本願寺の大屋根が見えるよ、という絵なのだろうと思います。現実には誰にも見ることのできない眺めを描く、広重画伯お得意の奇想の一枚。
現代では、眺めはずいぶんと変わりました。
残念ながら往年の鉄砲洲はすっかり緑化堤防に姿を変え、築地本願寺方向も聖路加タワーほかのビル群に遮られて全く見通せません。雁行する鳥もなかなか見れなくなり、行き交う船影も帆掛け船ではなく隅田川観光船です。
この観光船に行き会ったのは全く偶然で、川下方向に見える勝鬨橋を潜って姿を現した時には思わずビギナーズラックに感謝しました。
そういえば、改修工事で勝鬨橋のトラスに足場がかかっている現在の姿も、結構貴重なのかもしれません。ついでに載せておきましょう。
そもそも、撮影者のわたしが立っているこの場所自体が、江戸時代には影も形も無かった埋め立て地「月島」の公園の一角です。明治以降の行政判断でこの場所ができていなければ、今回の「百景」記事は実現しなかったでしょう。
明治・大正・昭和と次第にこのあたりの名物として頭角を現したのが、佃の佃煮と月島のもんじゃ焼きです。西仲通り(通称”もんじゃストリート”)は今日も昼日中からけっこうな賑わいでした。
というわけで、現場からは以上です。


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