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以前、京急弘明寺駅から弘明寺公園に登った時に、少々へこたれた、とこぼした私ですが、弘明寺はまだ悲劇の序章に過ぎなかった・・・
前置きはともかく、安針塚行ってきました。
きつかったっす。
オランダの商船リーフデ号が苦難の航海の末に1600年に日本に漂着。イギリス人航海士ウイリアム・アダムスは、その豊富な知識と胆力を五大老・徳川家康に買われて重用され、武士の身分となり、三浦に領地を得て三浦按針と名乗る・・・
彼の数奇な運命については、これ以上語らないでおきましょう。
塚山公園にあるこの按針塚は、墓地ではなく記念の慰霊塔だと言われています。彼が本当はどこに眠っているのかは別にして、その魂が安らかにあってほしいものだと思います。
ていうか、私は安らかじゃないんだよ!
息切れて、汗びっしょりかいて、カメラ持つ手だって震えてるんだよ。
いえ、按針のせいでも、横須賀市のせいでもなく、下調べしてこない私がすべて悪いんです。
今回は、途中まじで引き返そうかと思った。
按針塚駅は相対式2面2線構造。普通列車だけが停まる住宅街の小さな駅です。
駅を出ると、特に商店街があるわけでもなく、すぐに静かな住宅街が始まります。安針塚がこっちの方角、ということだけはわかっていました。右手は小山になっていて、山裾を回り込むように進みます。
しばらく行くと左手にも切り立った崖が。このへんでなんか嫌な予感はしました。
こういう悪い予感は的中します。
急坂が立ち上がって、しかもこれが登っても登っても終わらない。長い!
傾斜が半端ない。自転車とか絶対無理。バイクや軽自動車でも厳しいかも。このへんに住んでいる人、ひょっとして、山の民?
ていうか、いきなり看板に「ハイキングコース」ってなんだよ!聞いてないよ。そういうつもりで来てないってば。
思えば、「塚山公園」っていう名前の時点ですでにけっこう危険だったよな。地図をひと目見た時に気づけよ、私。
はあはあ。
と、朦朧となりながらも、ついに到着! 塚山公園!
高けーっ。眺めすげーっ。つーか今、あの谷底の街から来たのかよ。どんだけ登ったんだ、俺。
自動販売機でスポーツドリンクを買ってほぼ一息で飲み干し、やっと落ち着いたところで、公園地図をしげしげと眺める。
安針塚はどこかな?
はい、お約束ですね。
まじかよー、まだ登るのかよー。もはやギャグ。
いえギャグどころではなく、てっぺんの安針塚まで、けっこう長いきつい階段でした。
・・・冒頭の写真は、このような苦難の末に撮られたものなのです。
合掌。
長くなってしまいました。最後まで読んでいただいてありがとうございます。
次回は、ここから安針塚駅に戻るのではなく、次の逸見駅に向かって山を下っていくことにしましょう。