AF微調整 難しかった!

旧サイトから転載した記事なので内容齟齬やリンク切れなどの不備が生じていることがあります。
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ピンボケ写真を量産していると、自分の腕前を棚に上げてカメラのせいにしたくなってくる時があります。MFの時はあまり言い訳できませんが、AFで撮った写真のピントが甘いと「あれ、またAF前ピンのクセが出ちゃったな?」とか、平気で言い放っちゃったりしてます。前ピンか後ピンか手ぶれか全然わかってないくせに、心根が卑しく我ながら見苦しい奴です。

そんな言い訳を少しでも減らすために、今回はPENTAX K-70に実装されているAF微調整に挑戦してみました。

微調整操作そのものは簡単で、メニューの中にある「AF微調整」で「個別」を選択して、装着したレンズごとに±10以内の調整値を登録すれば、K-70がレンズ20本までは調整値を記憶してくれます。問題なのは、その調整値の決め方。

調整値設定のやり方は、有り難いことにstudio9様が下記サイトで貴重なノウハウを公開しておられます。私もこれをそっくりそのまま実行させていただきました。

自分で出来る!カメラのピントを微調整する方法。[AFマイクロアジャストメント]

検査用のテストチャートの作り方、段ボールと空き箱を使った簡易キットの仕立て方など、すべてお手本通りに実行しました。
テスト撮影と撮影画像による診断の仕方も平易に解説していただいているので、理解しやすいのですが、実際に検査して診断することはそんなに簡単ではありませんでした。というかかなりムズかったです。

実際に私がK-70に手持ちのレンズのひとつをセットして、検査キットをAFでテスト撮影した画像(部分)がこれ。

撮影はカメラと被写体の位置関係が変わらないように三脚を立てて固定し、絞りをできるだけ開けて(被写界深度を浅めにして)、テストチャートに合焦させて撮ります。キットと一緒にカメラ調整値を書いたメモを同時に写しておくと後で画像を診断する際に混乱せずに済みます。

さて、例えば上記の画像の場合、目盛り”0”のところよりもちょっと手前(-0.5のあたり)にピントが来ているように見えます。だから「ちょっと前ピンだな」と判断して、カメラの方の調整値をよりプラス側に変更し、ピント位置がより奥で合うように設定し直します。(逆に後ピンなら、よりマイナス側に変更してピントが手前に合うように、ですね。)

調整値をひとつ動かすとピントが目盛り上をどれくらい動くかは、セットした機材・距離などの環境によって変わるので、撮影して結果を見てみないとわかりません。(目盛り上の+1とか+2とかいう数字は目盛りを数えやすくする意味しかなく、カメラのAF調整値の+1、+2とは無関係です)

調整値を設定して、撮って、(カメラのモニター画面では小さすぎるので)記録したSDカードをPCに移して、拡大表示しながら1件づつ地道に目盛り上のピント位置を診断します。ピント位置が”0”からズレていればカメラの調整値を修正して、また撮る。これをピント位置が目盛り”0”に最も近くなるまで繰り返します。

ところで、上記の画像で私は「ちょっと前ピン」と断定的に述べましたが、この画像を見て「そうか?」と思われた方もたくさんいるのではないでしょうか。

そうなんです。実は私も、見るたびに判断に自信が持てなくなり、見直す衝動に駆られて弱っています。はっきりと後ピン/前ピンと判断できない微妙な写りの事案がたびたび発生して、ほとほと困りました。例えばTAMRON SP AF 90mmは被写界深度が極めて浅くて迷う余地が少ないのですが、被写界深度が深いズームレンズでは迷って何回やり直したことか(苦笑)。

初めてで不慣れなこともあり、テストチャートを印刷するところからレンズ5本分の調整値を登録し終わるまで合わせると、途切れ途切れでしたが全部で4時間以上かかってしまいました。半日潰れたぜ、ふう。

そんなこんなでAF微調整結果。
±0 HD PENTAX DA 16-85mm f/3.5-5.6 ED DC WR
+2 TAMRON SP AF90mm f/2.8 Di MACRO 1:1 (Model 272E)
+3 TAMRON AF 70-300mm f/4-5.6 Di LD Macro 1:2 (Model A17)
+7   smc PENTAX DA 50mm f/1.8
+5 smc PENTAX DA 35mm f/2.4 AL

純正レンズはほとんど調整不要で、タムロンのレンズはいくらか調整が必要になるんだろう、と予想していましたから、純正単焦点の調整幅が大きかったのはちょっと意外。
しかし、日頃からsmc PENTAX DA 50mm はピントが合いにくいと感じていて、明るくて被写界深度が浅いから仕方ないのかな、と漠然と思っていましたから、AFが一番大きくズレているとわかって、なるほどと合点がいった感じがします。

誤解する方はいないと信じますが、あくまで私の手持ち個体の組み合わせ環境下での調整値です。しかもこれらは、私が診断をしくじってない、という前提での話です。そこが結構怪しいので、書いていても自分でなんとなく落ち着きません。ほんとに合ってるかなあ、大丈夫かなあ、と(苦笑)。

そうは言っても、レベルが低いなりに一生懸命微調整したので、
今後はAFのピントが甘いのは自分の責任ということになりますね。少しづつピントのしっかり合う写真が増えるように、引き続きがんばりたいと思います。

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