生まれ出ずる悩み

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一眼カメラを趣味にしている人が多かれ少なかれ罹患する病、レンズ欲しい病。別名はレンズ沼症候群。

趣味のジャンル、広さ、深さ、財力、家族の理解など条件の違いによっていろんな症状があるみたいですが、私も底辺一眼ユーザーなりに、年に1,2回発症します。

今がその季節。生まれ出ずる病状と所見をメモしておきます。
半年後どうなっているか、お慰み。

【症状1】標準〜広角の単焦点レンズラインアップを拡充したい
患者の主訴:撮り歩きの時の望遠側の不動の主役はDA55-300mmで、問題は広角側をどうするか。常用している標準ズームDA16-85mmは万能の良いレンズだが大きくて重いし、f3.5-5.6と暗いのが弱点。代わりに、標準〜広角領域で何本かの軽くて明るい単焦点を持ち歩くのが賢く、かつ粋な撮影スタイルなのではないか。現在手元にあるDA35mmf2.4、DA50mmF1.8だけでなく、広角側で「軽い」「明るい」レンズのラインアップを強化すれば、もっと良い写真が撮れる。

所見:
・HD PENTAX-DA 15mm F4 ED AL Limited

・HD PENTAX-DA 21mm F3.2 AL Limited

のいずれかを買い与えれば、強迫観念は最短で快癒すると思われるが、これらのレンズ、患者はちゃんと理解できていないようだがDA16-85mm f3.5-5.6と比べて「明るさ」はたいしてアドバンテージが無い。安易に処方すると、腕前も写真の出来もまったく向上しないまま近い将来に症状が再発し、今度はさらに強力な
・FA 31mm F1.8 AL Limited

・FA 43mm F1.9 Limited

などの薬を欲しがるようになるリスクがある。
ここはひとつ
「とりあえず手持ちのズームの16〜21mm画角で、恐れ入るような良い絵の100枚も、見せてもらおか。話はそれからやな。」
という強力な呪文で封じ込めるのが上策と考えられる。

【症状2】16mmより先の広角レンズが欲しい
患者の主訴:現在の所有レンズではDA16-85mmズームの16mmが最も広角。山でも海でも街でも時々沸き起こる「もっとワイドに撮りたい」欲求を満たすには超広角のレンズが絶対に必要。

所見:
・smc PENTAX-DA 12-24mm F4 ED AL

・Sigma 10-20mm F3.5 EX DC HSM

・smc PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mm F3.5-4.5ED (魚眼)

患者は超広角を経験したことがないので、「それは要らないだろう」という理詰めの説得療法が通用しにくい、困った症状である。これらのレンズについて、(伝え聞く)長所、短所、新品の小売実勢価格、中古の相場価格、ヤフオクの出品情報などを常時気にして、仕事も家庭の用事もおろそかになりつつあり見過ごせない。

いずれかのレンズを早めに処方して鎮静させるのも手だが、さもなくば家族の手を借りて、手っ取り早く酒でも飲ませて寝かせてしまう。カメラとレンズを全て物置に隠して、翌朝になったら
「レンズ?カメラ?何のことだい? 夢でも見たんじゃないかい、おまいさん。 それより、もうお天道さまが高い。早く行かないと仕事に遅れちまうよ」ととぼけて改心を迫る”芝浜”作戦で、無かったことにしてはいかがか。

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