LUMIX G9ProIIを手に、神戸の港湾部を散歩しています。神戸税関の記事を先にアップしてしまったので、税関からメリケンパーク、ハーバーランドまで、実際に歩いた時系列とは逆順に写真を並べてみましょうか。
貨物船やフェリーが往来する新港突堤を過ぎるあたりまでは産業用の港湾施設が並ぶエリア。潮風に錆びた鋼材の色、嫌いではありません。
背景でボケているのは海保の巡視艇です。
その先は水先案内船の係留地になっていました。遠くオリエンタルホテルが見えて、だんだん賑やかな観光街区に近づいています。
さらに少し進むとメリケンパーク。大がかりな休日イベントをやっていて大変な人出でした。

その中ではわりと静かな一角。崩壊した旧メリケン波止場が震災遺構として保存されていました。
あの1995年には既に神戸を離れていたわたしは、阪神淡路大震災を一切経験していません。神戸が故郷と自称しつつ、その事では内心いささかの負い目を感じながら離れた土地でかれこれ三十年暮らしてきました。こうして改めて遺構を前にすると色々複雑な思いが胸をよぎります。
とはいえ、当方の個人的な感慨・感傷は現在の神戸ピープルにはもちろん何の関係も無いわけで、休日のメリケンパークは幸せそうなイベント来場客、観光客でごった返していました。そういうもんだよな。
海洋博物館、ポートタワー、観光船桟橋の人混みをなんとかやり過ごすと、ようやくハーバーランドです。埠頭に溢れるあまりの人の数にスナップする気持ちが萎えるほどの、とにかくすごい混雑。
この曇り空では撮り甲斐が無いとわかりつつ、全くスルーするのもアレかなとアリバイ的に絵葉書構図で一枚。
鈍い色の景色ですが、それでも新装成ったポートタワーがかなり精悍な面構えになったのがわかります。
ところで神戸港には、観光客に見えやすいこういう「表の顔」のほかに、伝統ある産業港としての「裏の顔」というか「真の顔」があります。次回はそういう「シン・神戸港」を求めて歩きます。
※おまけ
ハーバーランド近くをうろうろしていたら、思いがけずこんな記念碑を見つけました。探偵小説の大家・故横溝正史先生が神戸のご出身とは知りませんでした。
ネタバレするといけないので個々の作品には言及しませんが、独特の作品世界の雰囲気とアレやコレやの”大ドンデン返し”には舌を巻いたものです。1970年代に立て続けに映画化されてブームになりましたが、わたしは原作小説の方が好きでした。
ともかく、神戸市東川崎町のお生まれだったそうです。