撮った写真データを現像したり若干手を加えたりするのに、BenQ SW240というモニターディスプレイを使っています。内部の色調整用チップに組み込まれたLUT(Look Up Table : 色見本帳に相当)を直接書き換えるハードウェアキャリブレーションが可能ないわゆる「カラーマネジメントモニター」です。
しかしBenQの専用ツール Palette Master Element(略してPME) は手持ちのキャリブレーター(測色機)X-rite i1 Display Studio との組み合わせでは動かないので、PC側の環境に左右されやすいソフトウェアキャリブレーションしかできず、宝の持ち腐れ状態でした。
たまたま、某密林市場でPMEが動くキャリブレータ― Datacolor Spyder X Pro が比較的リーズナブルなお値段で手に入るのに気が付いて、しばらく逡巡したものの我慢しきれず、ポチっとしてしまいました。
※しかしX-rite製もDatacolor製も、キャリブレーターの商品名はなぜこんなに紛らわしいのでしょう。
後ろに何も付かない無印Spyderに始まって(おそらく発売順に)Spyder Pro, X Pro, X Elite, X2, X2 Elite, X2 Ultra, すべて性能機能と価格が異なる別物。市場では正規/並行輸入品、現行/ディスコン品入り乱れて売られていてネット上でも新旧情報が錯綜し、「X ProでBenQ PMEは動くの?動かないの?」というシンプルな問いの正しい答えを見つけるのが、なかなか大変でした。
入手して早速モニターにセットして稼働中の現場風景がこちら
結論としては良い買い物だったと思っていますが、例によってちゃんと動くまでに結構な試行錯誤を経験しました。以下は読み飛ばし上等の顛末記です。
■まずSW240をPCおよび開封したSpyder X Proと繋いでスタンバイ。ここで専用ツールPMEが後継のPMU(Palette Master Ultimate)に代替わりしていることを知る。
■そこでBenQ公式サイトからDLしたPMUの最新バージョンをPCにインストールして起動してみたところ、何と当家のモニターSW240が動作対象外で弾かれてしまう。わずか数年前のモデルがもう見限られているとは!
■嘆きつつPMUをアンインストールし、代わりにサポート切れの旧ツールPMEを入れて、なんとかSW240のハードウェアキャリブレーションを完遂。
■これに気を良くして、ついでにノートPCのモニターも調整(ソフトウェアキャリブレーション)しておこうと、Datacolorサイトから指定ソフトウェアをDLして取り掛かる。しかし最終工程カラープロファイル書き込みのところでエラーが出て作業が完了できない。
■どうするか。よせば良いのにAIに頼って、案の定「もっともらしいが的外れ」なアドバイスに振り回され、1時間以上あれこれいじるが全く解決せず。
■遠回りしたあげく、ようやくDatacolor社の英語FAQの中で解決策(Windows側でカラーの自動調整をするスイッチをオフにする)を発見。これでやっとノートPCのディスプレイの調整を完了。
■今日やれることは全てやったぞ、と手仕舞いしかけたところでBenQの公式サイトを何気なく眺めたら、PMUの最新バージョンと並んで、SW240でも動作する旧バージョンが現行品として公開されていることに今さら気が付く。なんだ、これをインストールするところまで戻ってまたやり直しかよ。
・・・で、ようやく上の写真の作業に至ります。ふう。
反省しつつ、参考にした関連リンクを備忘録として並べておきます。関係各位の貴重な情報ご提供に感謝。


混迷の3時間。良い暇つぶしになったと思えるほどには、まだ人生を達観できておりません。毎度ながら無知無能ぶりに凹むわ。
いや、とりあえずモニター表示の色彩環境が整ったので良しとしておきましょう。残るはポスト加工工程と印刷工程のカラーマネジメントか。
先は長いな。


